エアコンの電気代を下げる方法|今日からできる節約と、設備で効く節約 | E-lec株式会社
SAVING

エアコンの電気代を下げる方法|今日からできる節約と、設備で効く節約

公開 2026.09.10 更新 2026.09.10

エアコンの節約というと設定温度の話ばかりになりがちですが、実際に現場で見ていると、電気代が高いお宅は「使い方」より「機械と部屋の状態」に原因があることが多いです。この記事では、今日すぐできる工夫と、少し手をかけて効いてくる工夫を分けて、効果の大きい順に整理しました。

エアコンの電気代は「外気温との差」で決まります

エアコンは熱を作るのではなく、熱を運ぶ機械です。冷房なら室内の熱を外へ、暖房なら外の熱を室内へ運びます。運ぶ距離、つまり外の気温と目標の室温の差が大きいほど、多くの電力が要ります。

ですから節約の考え方はシンプルで、次の3つに集約されます。

  • 温度差を無理に広げない(設定温度の見直し)
  • 運ぶ効率を落とさない(フィルター・室外機の手入れ)
  • 運んだ熱を逃がさない(部屋の断熱)

以下、この順番で見ていきます。

今日からできる5つの工夫

1. 設定温度ではなく「室温」で考える

環境省が目安としているのは、冬の室温20℃、夏の室温28℃です。ここで大事なのは、これが設定温度ではなく室温の目安だという点です。エアコンの温度センサーは本体の位置、つまり天井近くにあります。暖かい空気は上にたまるので、設定20℃でも足元は18℃以下ということが普通に起こります。

温度計を机の高さに置いて、実際の室温を見ながら設定を決めてください。「設定を25℃にしないと寒い」お宅は、設定温度の問題ではなく空気が回っていないだけ、ということが少なくありません。

資源エネルギー庁の試算では、外気温6℃のとき2.2kWのエアコンの暖房設定を21℃から20℃に下げると(1日9時間、暖房期間169日)、年間およそ53kWhの省エネになるとされています。1kWhを31円として換算すると、1,600円ほどの差です。

2. 「弱」より「自動」のほうが安い

風量を「弱」にしておけば節約になりそうに思えますが、逆です。弱運転では設定温度に届くまでに時間がかかり、その間ずっと中途半端に運転し続けることになります。

自動運転なら、立ち上がりは一気に強く運転して目標温度に達し、そのあとは弱運転や送風に自分で切り替わります。エアコンがいちばん効率のいい動き方を選んでくれるので、基本は自動運転にしておいてください。

3. 短い外出では切らない

エアコンがもっとも電気を使うのは、部屋の温度を目標まで動かしている立ち上がりの時間帯です。30分程度の買い物のたびに切って入れ直すと、そのたびに立ち上がりが発生して、つけっぱなしより高くつくことがあります。

逆に、外出や就寝の直前まで運転しておく必要もありません。室温はすぐには変わらないので、15分ほど前に切っても体感はほとんど変わりません。

4. 風向きを季節で変える

暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまります。これに逆らう向きに風を出せば、部屋全体が早く均一になります。

季節風向きねらい
暖房(冬)下向き・水平より下足元にたまる冷気を暖める
冷房(夏)上向き・水平冷気を天井側から広げて落とす

設定はそのままでも、風向きを変えるだけで体感が変わります。体感が変われば設定温度を下げられるので、結果として電気代が下がります。

5. サーキュレーターで空気を回す

いちばん費用対効果が高い工夫です。冬なら天井に向けて、夏ならエアコンの反対側から部屋の奥へ。数十ワットの消費で、暖房・冷房の設定を1〜2℃ゆるめられることがあります。

フィルター掃除は2週間に1度

使っている時期は2週間に1度が目安です。フィルターが目詰まりすると風が通らなくなり、同じ室温にするのに余計な運転が必要になります。

資源エネルギー庁の試算では、2.2kWのエアコンで目詰まりしたフィルターを清掃した場合、年間およそ32kWhの省エネになるとされています。1kWh31円なら1,000円弱です。金額としては大きくありませんが、掃除機で吸うだけの作業でこれだけ変わるうえ、においやカビの予防にもなります。

市販の洗浄スプレーで内部を洗うのは避けてください

「効きが悪いから内部を洗う」と市販のスプレーを使われる方がいますが、洗浄液が電装部にかかって発火に至った事故が報告されています。手が届く範囲を超える汚れは、分解洗浄を扱う業者にご相談ください。詳しくはエアコン掃除はどこまで自分でやっていいかにまとめています。

部屋側でできること

エアコンをいくら効率よく動かしても、運んだ熱が窓から逃げていては意味がありません。一般的な住宅では、熱の出入りのかなりの部分が開口部から起きます。

  • 厚手のカーテンを、窓枠より広く・床に届く長さで掛ける
  • カーテンレールの上部にすき間があるなら、上部を覆うカバーを付ける
  • 窓ガラスに断熱シートを貼る(結露対策にもなります)
  • 使っていない部屋のドアを閉め、暖める・冷やす体積を減らす

どれも数千円で済み、機器の買い替えより先に試す価値があります。

設備側で効いてくること

100Vから200Vへの切り替え

誤解されやすいところですが、200Vにしたから電気代が安くなるわけではありません。電気代は電圧ではなく消費電力量(kWh)で決まります。

効いてくるのは別の理由です。200Vの機種は立ち上がりの能力が高く、目標温度に早く到達します。前述のとおりエアコンがいちばん電気を使うのは立ち上がりの時間帯なので、そこが短くなる分、結果的に消費電力量が下がることがあります。とくに広いリビングや、断熱の弱い部屋で差が出ます。

分電盤が単相3線式であれば、30分ほどの工事で切り替えられます。詳しくは100Vのコンセントに200Vのエアコンは付けられるかをご覧ください。

買い替えを考える目安

10年以上前の機種をお使いなら、買い替えが最も効果の大きい節約になることがあります。この間に省エネ性能はかなり上がっており、加えて古い機種は冷媒がわずかに抜けて能力が落ちていることもあります。

ただし、本体と工事費を回収できるかは、部屋の広さと使用時間によって変わります。「電気代が高い気がする」だけで買い替えると損をすることもあるので、まずは検針票で実際の使用量を確認してからご検討ください。工事費の目安は神戸市のエアコン取り付け費用相場にまとめています。

効果が薄い・かえって損をしやすいこと

  • 風量を常に「弱」にする/立ち上がりが遅くなり、かえって高くつくことがあります
  • こまめに切って入れ直す/30分程度の外出なら、つけたままのほうが安いことが多いです
  • 室外機に日よけカバーを密着させる/風の通り道をふさぐと能力が落ちます。日よけなら、風路をふさがない位置に日陰を作ってください
  • ドライ(除湿)を冷房代わりに使う/機種によっては再熱除湿といって、いったん冷やした空気を暖め直すため、冷房より電気を使います。取扱説明書で自機の除湿方式を確認してください

よくある質問

エアコンはつけっぱなしのほうが安いというのは本当ですか?
外出が30分程度の短い時間であれば、つけたままのほうが安いことが多いです。エアコンは室温を目標まで動かす立ち上がりでもっとも電力を使うためです。ただし数時間の外出なら切ったほうが安くなります。時間の長さで判断してください。
200Vに変えると電気代は安くなりますか?
電圧そのもので電気代が変わるわけではありません。電気代は消費電力量(kWh)で決まります。ただし200Vの機種は立ち上がりが早く、電力を多く使う時間帯が短くなるため、結果的に使用量が下がることはあります。
除湿(ドライ)と冷房はどちらが安いですか?
機種の除湿方式によります。冷やした空気を暖め直す再熱除湿の場合、冷房より電気を使うことがあります。弱冷房除湿であれば冷房より安く済みます。取扱説明書で自機の方式をご確認ください。
フィルターは自動お掃除機能付きでも掃除が必要ですか?
必要です。自動お掃除機能はダストボックスにほこりを集める仕組みで、そのボックスは定期的に捨てる必要があります。また機能が及ばない部分の汚れも残るため、取扱説明書に沿って定期的に手入れしてください。
古いエアコンは買い替えたほうが電気代は下がりますか?
10年以上前の機種であれば下がる可能性は高いですが、本体と工事費を電気代の差で回収できるかは部屋の広さと使用時間によります。まず検針票で実際の使用量を確認し、そのうえでご判断されることをおすすめします。

まとめ

効果の大きい順に並べると、①部屋の断熱と空気の循環、②フィルターと室外機まわりの手入れ、③設定温度と自動運転の使い方、④機器の更新、になります。設定温度の話から入りがちですが、実際には部屋側の対策のほうが体感も金額も大きく変わります。

そのうえで、手入れをしても効きが戻らない、ブレーカーがよく落ちる、といった場合は機器や電気側に原因があります。神戸市・尼崎市・伊丹市・芦屋市でお困りでしたら、一度ご相談ください。

E-lec株式会社 代表 木村俊貴
この記事を書いた人
木村 俊貴E-lec株式会社 代表
第二種電気工事士 兵庫県第85289/電気工事業 兵庫県知事登録第050018

家電量販店の工事部門で6年、独立後も含めて電気工事歴10年。神戸・伊丹・尼崎を中心に、エアコンの取付けから照明・分電盤の交換まで自社施工で対応しています。丁寧な作業と、分かりやすい説明を心がけています。

電気代が気になるときもご相談ください

手入れをしても効きが戻らない、ブレーカーがよく落ちるといった場合は、機器か電気側に原因があります。200Vへの切り替えや買い替えのご相談も承ります。出張・お見積りは無料です。